ACT1267 アバタール感想 ボス敵編
ボスについて。
本作のボスについては『よく出来てるなあ』というのがストレートな感想。
具体的には、以下の2点を高く評価したい。
一つ。
本作のボスは、『ゲームを進める上で立ちふさがる障害』であるとともに、
『プレイヤーを成長させるための試練』としても機能している点。
それが最も顕著に出ているのは、最初のボス敵ハヤグリーヴァ。
まず、彼と戦う前の前哨戦として、グール、コカトライス、エンプーサと戦うこととなるが、
それらの戦いには次のような意味がある。
グール戦:ブレスターンバトルの基礎を体験
コカトライス:弱点属性を突く事の重要性を学ぶ
エンプーサ:ブレイクスキルの用途と利点を学ぶ
ブレスターンバトルは突き詰めると『如何にして弱点を有効に突くか』
『如何にして弱点を突かれないようにするか』の駆け引きなのだが、
それを行ううえで必要なことを事前のイベント戦闘で教えてもらえる。
そして、それらの総まとめがハヤグリーヴァ戦。
ハヤグリーヴァは氷結に弱い→サーフのブフが有効
ハヤグリーヴァは強力な火炎属性の全体攻撃を使う→ヒートの火炎ブレイクで防御
以上のポイントさえおさえておけば、ハヤグリーヴァには簡単に勝てる。
しかし裏を返せば、それらができていないと彼に勝つのはかなり困難になる。
つまりは、『ゲームの基礎を説明』→『では実際にやってみよう』
という流れが、最初のダンジョン全体でできているのだ。
ちなみに、真3の衛生病院の場合、流れ自体は本作と同じなのだがかなり説明不足であり、
ほとんどの人は衛生病院だけでは理解できずに、
後々までパトりながら徐々にシステムを理解していくことになったと思う。
そしてもう一つ、本作の評価したい点は『ボスの個性付け』。
イメージとしてはFF4のボス敵にきわめて近い。
『特定のタイミングでダメージを与えられなくなる敵』
『仲間を召喚して連携攻撃を仕掛けてくる敵』
『それぞれ異なる特性を持った2体に分離して戦う敵』etcetc……
上記のブレスターンバトルの特性を理解したうえで、
そのボス敵に合わせた戦い方がプレイヤーに求められる。
しかしそこにもプレイヤーへの配慮が感じられる。
例えば、『防御中は地変属性以外を無効化する』阿修羅カマソッソの場合、
戦闘中に「俺が防御をしている間はほとんどの攻撃が通じない」との台詞が出る。
ほとんどの攻撃が通じないということは、逆に言うと一部の攻撃は通じるということになる。
そしてその一部の攻撃とは、アルジラが初期マントラで習得する地変属性。
それまでに如何なマントラを装着していてもまともに戦える仕様になっているのだ。
そしてプレイヤーがシステムに慣れた中盤以降は、
自分で試行錯誤しながら相手に適した戦い方を模索していくこととなる。
ボスの攻撃パターンも敵によって様々で、
単一の有効なスキルでゴリ押しするのではなく、
敵それぞれに合わせたブレイクスキルを活用していくこととなる。
本作はダンジョンに様々な仕掛けが用意されており、
いずれのダンジョンでも何らかの仕掛けを考えながら解いていかなければ進まないのだが、
戦闘についてもそれと同じことが言えるのである。
主観ではあるが、アバタールチューナーのゲームとしてのシステムは、
それまでのメガテンシリーズからは考えられない程に洗練されている。
ストーリーの完成度は問題外だが、ゲームの完成度はかなり高いのだ。