ACT1576 クルくる感想・改訂版
今もテキトーにぽつぽつとやっているクルくる。
メインシナリオの長さはハッキリ言ってダレるが、
何も考えずにいい加減にどうでもいいイベントばっかし見ているとこれが中々面白い。
かなりのイベント数があるにも関わらず、同じようなイベントを繰り返す事はなく、
色々なキャラに色々なやりとりをさせていて意外と飽きが来ない。
そして周回プレイで引き継がれる『MISA LOSE』を延々と溜め続けるのも面白いし、
より高効率なトントロ破壊を目指してトントロ破壊イベントを探すのも楽しい。
パッキーが覚醒してハチャメチャやったり、
何の脈絡もなく突然世界が終焉を迎えたり、
なぜかバッドエンドにも妙なこだわりが見られる。
一応サブキャラのエンディングも用意されているようだ。
どうもこの作品のAVG部は血眼になってシナリオを読み進めるよりも、
だらだらと気の向くままにイベントを潰し続けるのが正しい楽しみ方らしい。
……このプレイ感が何かに似てるなー、と思ったら、
このゲームの楽しみ方はどうも『鬼畜王ランス』のそれに通ずるものがあるようだ。
あの作品はイベントの9割が本筋に無関係(トゥルーエンド条件に影響しない)で、
ただ単純にクリア目指して突き進むもよし、
幸不幸モード制覇を目指して繰り返しプレイするもよし、
ひたすらハーレムを充実させるもよし、
ひたすら将軍数を増やしまくって軍備の増強に努めるもよし、
むしろ仲間になる奴まで無関係にひたすら殺しに殺しまくるもよし、
最速クリア目指して一直線に敵国の首都目指して突き進むもよし、
魔王ケイブリスの打倒に努めるもよし……
基本のシナリオがきっちり立ってる割りに、
非常に多彩なプレイスタイルを許容するシステムが印象的。
ガチガチに固められたシナリオをただ読み進めるのではなく、
ただやりたいようにやるだけで十分楽しめるゲームであった。
本作についても似たようなことが言えるのではないか。
戦闘パートで高評価目指して頑張るもよし、
トロフィー集めに奔走するもよし、
ただテキトーに文章眺めるもよし……
ただ、『鬼畜王』の場合はあくまでもSLGパートがメインで、
SLGを進めていく過程で様々な面白さが付加されるのであって、
あくまでも「SLGとしての面白さ」が根底にあるがゆえの面白さ。
そして、その脇にある面白さは、SLGをプレイしていると自然と気が付くようになっている。
だが、クルくるの場合はそうではない。
『一般的なAVGに戦闘パートが付随している』という内容で、
普通にプレイするなら――おそらくこの作品を買った人間の9割9分以上がそうだろう――
まずは各ヒロインのシナリオを一つ一つ潰していくことになる。
そして、どのイベントがルート確定フラグかわかったものではないので、
ひたすら狙いのヒロインをストーキングし続けることになる。
それではこの作品の『脇にある面白さ』はわからない。
一応、『脇にある面白さ』を示唆する要素としてはトロフィーの存在があるのだが、
トロフィー制覇を目指すのは、普通に考えれば全シナリオ終了後であろう。
そしてこの作品のメインシナリオはどれも長く(しかも無駄に長い)、
全シナリオをまともに完了させるのはかなりの労力や時間を要することとなる。
つまりは、この作品の真の面白さに触れられるのは、
プレイ開始から相当後の事になってしまうのである。
『AVGとしての面白さ』と『脇のどうでもいい部分の面白さ』が両立していないのだ。
そもそもトロフィー制覇まで目指すプレイヤーが全体の何割いるのか……?
個人的には、メインシナリオの長さを半分に削って、
その分全部サブイベントに当てる――
極端な話、ヒロインの専用シナリオを脇のどうでもいいイベントと同列にしてしまって、
むしろどうでもいいエンディングを増やしまくってヒロインエンドを埋没させてしまい、
ついでにトロフィーの数を3倍にすればこれは神ゲーになったんじゃないかと思う。
あくまでも『個人的には神ゲー』であって、
一般的にそういうゲームの需要があるかどうかは甚だ疑問だが。