ACT1847 療養中~『ラストサムライ』感想
この大切な時期に、なんと風邪をひいてしまったので療養中。
出発する明後日までには回復せねば。
……まあ、症状は鼻水と喉の痛みくらいで熱はそんなにないので、
出ようと思えば十分出られるくらいの体調ではあるけれど。
療養しているのをいいことに、ここ数日一日中ごろごろしている。
色々と勉強したり、実はちゃんと水面下で進めているゲーム作成を続けたり、
あとはテレビを見たり。
……そういうわけで、映画『ラストサムライ』を見た。
その動機は、日本の誇る斬られ役こと福本清三氏を拝むためであり、それ以外にはない。
で、その内容はというと、単純な展開だけを見れば、まあまあいい線いってると思う。
『己の信じるもののために、強大な敵との絶望的な戦いに挑む』
というのはいつだって燃える展開だ。
単純な展開だけを見ればまあまあ、
ということは、逆に言うとそれ以外の部分はボロボロだということだが。
まずは、この映画を見た日本人の多くが疑問に抱いたであろう謎の日本描写の数々。
戦国時代からタイムスリップしてきたかのような勝元騎馬軍団、
日本人から見ても異国情緒溢れる神秘の地『かつもとのさと』、
その平穏を乱す謎のニンジャ軍団に、
クライマックスなのに思わず爆笑の全員土下座。
そして、『サムライらしさ』『ブシドー』らしきものばかりが強調され、
実際のところ何を考えているのかさっぱりわからない勝元。
製作者にとっては勝元の動機や目的などどうでもよく、
彼はただ『失われつつあるブシドーを体現するラストサムライ』であればよかったようだ。
考証がアレなだけならともかく、ストーリーにまでへんてこブシドーが横行してしまっている。
オールグレンというキャラクターや、彼の視点から見た人間ドラマは形になっているものの、
その土台となっている数々の設定は、
『フジヤマニンジャサムライブシドーハラキリ』でしかなかった。
(定番ネタのうちゲイシャだけは出ていなかった)
これが自国文化でなければ特に気にせず受け入れられたかもしれないが、
まがりなりにも日本に生を受けた人間としては頭を抱えざるを得ない。
文化の壁は果てしなく高いということに加えて、
ハリウッドの日本観は数十年前からまるで進歩していないことを教えてくれる作品であった。
……Wikipediaによれば、
「この映画は、これまでの海外映画に見受けられるような、
日本人に対する偏見や誤認とは一線を画す作品であることは間違いない」
だそうだが……
東京タワーの隣に金閣寺が建ってるミカドダンサーな作品に比べりゃマシって事なのか?